砂時計が止まる日
確かに私はずっと気を張っている。
ずっと気を張ってないとボロが出そうになるんだ。
でも白川君の前ではいいかな、と思ったりもする。
「ん、ありがと。
ダメになった時は頼るよ。」
でもね?
「その時以外は大丈夫だから。」
誰にも知られなくないの、時間が来るまで。
白川君が歩み寄ろうとした心の距離をの分だけ私は後ずさった。
チャリンチャリン
玄関の鈴が鳴り私はイスから立ち上がる。
「いらっしゃいませ。
2名様でよろしいでしょうか?」
私は接客に戻り、お冷を注いで持っていった。
「ゆー、お皿洗いお願いできる?」
「はーい、今行きます。」
私は帰り際にそっと白川君の肩に手を置いた。
「私は戻るね、ごゆっくり。」
私は彼との間に壁を作りたいわけではない。
そんな思いを込めて手を離した。