君のところまで走ってみせる
外は暗い。
「行きましょう。」
「あ、うん。」
ダダっ
う、うしろから…だれか走ってきてる!?
振り向くことが出来ないまま…その音は近くなってきた。え、怖い!!
でも浜崎くんに…言えない!!
「どうしましたか?」
「美月!!」
「えっ!?柚希!?柚希かぁ〜!!」
走ってきたのは、柚希だった。
「美月!帰るのおせーよ!はるや、アイツ…
何してたんだよ。委員会って、はるやは?」
そう言って柚希は、浜崎くんの方を見た。
「…だれ?ごめん、暗くて見えな…」
「美月さんの後輩です。」
美月!?え?浜崎くんだよね?
「そうそう。おくってくれて…」
「後輩…」
「浜崎くん、おくってくれてありがとう。また明日ね。」
「…はい。」
え?
「浜崎くん!そっちって…」
「あの人、こっち方向じゃないんじゃねーの。」
「えっ!?」
「…なるほどね…」