君のところまで走ってみせる

「ただいまー。」

「おじゃまします。」

「あ…柚希くん。
ごめん、美月…自分の部屋にいて」

あれ?母さん…?
いつもと違って、暗い顔をしていた。

「うん。わかった。」

「柚希くん、こっち。」

私は、部屋のベッドに横になると、すぐに眠りに落ちた。





「美月」

「ん…あれ、朝??寝すぎちゃった。」

起きたら、窓からまぶしい光が差していて
もう朝になっていた。

「用意して、はやく朝ごはん食べなさい」

「うん」

やっぱり、昨日から母さんの様子がおかしい。
なにかあったのかな。
どこか切なそうに微笑んでいた。

「いってきます。」

「あ、美月。今日は早いじゃん。」

「うん。昨日ずっと寝てたから。昨日なんの話してたの?」

「えっ?あー…いつか話すと思う。」

あ…柚希も母さんと同じように笑ってる。
どうしたの…?なにかあったの…?

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