君のところまで走ってみせる
「はぁ…美月ちゃん。ほんとに好きな人いないの?私は絶対夏目くんがいいと思うんだけどな〜」

「…そ、そう…だよ…?」

自分でもびっくりすることを口にしていた。

「ええぇぇ!!そうだったの!?」

「そ、そうだよ…」

「え、いつから?いつから気づいたの?」

「わかんないの。保健室のときさ…
柚希が出て行ったあと、すごくさびしくなって…」

「そっかぁ。そうなんだぁ。」

《母さん
柚希くんに放課後、家来てって言ってくれる?》

柚希になにか用事あるのかな。

「あ、柚希!私のお母さんが、放課後家来てほしいって言ってたの。なにかしゃべりたいことあるのかな。」

「うん、わかった。」
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