旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
だけど平静を装い「ありがとう」と言いながら、紅茶を一口飲んだ。
それでもまだ心が落ち着かない。
俊也さんは今、どんな気持ちでいるのだろうか。彼の気持ちを考えるだけで怖くなる。
カップを持つ手が強まる中、お兄ちゃんは私の様子を窺いながら聞いてきた。
「俊也となにかあったんだよな? ……俺でよかったら話を聞くぞ」
「お兄ちゃん……」
俊也さんのことを話していいのか一瞬迷ったものの、とてもじゃないけれどひとりでは抱え込めない。話を聞いて教えてほしい。私はいったいどうしたらいいのか教えて。
私の答えを待つお兄ちゃんに言葉を選びながら話していった。
お兄ちゃんは口を挟むことなく最後まで私の話を聞いた後、深いため息を漏らした。
「芽衣と結婚したんだ。すっかり立ち直ったと思っていたのに。……あいつ、まだ姫乃のことを忘れていなかったのか」
「え……お兄ちゃん、姫乃さんのことを知ってるの?」
「……あぁ、知ってるよ」
それでもまだ心が落ち着かない。
俊也さんは今、どんな気持ちでいるのだろうか。彼の気持ちを考えるだけで怖くなる。
カップを持つ手が強まる中、お兄ちゃんは私の様子を窺いながら聞いてきた。
「俊也となにかあったんだよな? ……俺でよかったら話を聞くぞ」
「お兄ちゃん……」
俊也さんのことを話していいのか一瞬迷ったものの、とてもじゃないけれどひとりでは抱え込めない。話を聞いて教えてほしい。私はいったいどうしたらいいのか教えて。
私の答えを待つお兄ちゃんに言葉を選びながら話していった。
お兄ちゃんは口を挟むことなく最後まで私の話を聞いた後、深いため息を漏らした。
「芽衣と結婚したんだ。すっかり立ち直ったと思っていたのに。……あいつ、まだ姫乃のことを忘れていなかったのか」
「え……お兄ちゃん、姫乃さんのことを知ってるの?」
「……あぁ、知ってるよ」