旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
きゅっと唇を噛みながら悔しく思った。


この二日間ばかり、彼に優しくされたからって、私、いい気になってる。
それが分かるから、自重しなければいけない……と気持ちを引き締めて仕事した。



お昼になり、職場へ帰った私はお弁当箱を開けた。
一昨日からこっち、私の食事はフルーツが主。だって、折角買ってきてくれた果物を腐らせるのは勿体ないし、これには皆藤さんの気持ちがこもってる様な気もして嬉しいから。


「あら、未彩ちゃんのお昼はフルーツだけ?」


そんなので足りるの?とまた驚く桂さん。
結婚してからは毎日きちんと手料理を詰めてきてたからか、それはどうしたの?と指差してくる。


「皆藤さんが沢山フルーツ買って来ちゃって。食べきれないから、お昼もこうして食べてるんです」


今日のお昼はパイナップルとリンゴ。
それに飲み物は相変わらず経口補水液という有様だ。


「なんか栄養偏りそうね」


朝夕はどうしてるの?と問われるもんだから、何となく笑って誤魔化した。
家でもフルーツしか食べてないと言ったら驚かれそうだったし、食欲ないと言ったら、逆に心配されそうだと感じたから。


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