COLOR




「冬がきたー!」
なんて、はしゃいでて
春夏秋冬やっと揃ったね!なんて嬉しそうで
別れてからは一度も冬華のことを言わなくなった


妹にまで気を遣わせていたなんてな



「そうだ!お父さん!お母さん!冬姉来たよ!」



秋月がひとしきり泣いたあと、中に入って行った
二人がバタバタと驚いた顔で出てきた


「冬ちゃん、いらっしゃい」


涙を流す母さんに冬華の瞳からとうとう涙が溢れ落ちた



「夏月!お前は!勝手に引っ張って来たんだろ!
どうするつもりだ!責任取れるのか!」


父さんに頭を小突かれて、俺は冬華の手をもう一度取って、今だにちゃんとある俺の部屋に連れてきた


この部屋で二人でよく勉強した
触れたくて、我慢できなくて、俺がキスすると恥ずかしそうにして

いつも、俺は冬華に触れていた
俺は勉強なんてそっちのけでずっと隣で冬華を見ていた
あんなに好きだったのに



「冬華…………俺………冬華が大好きなんだ
俺と付き合ってください!」

「なつ?」

「あの時はごめん、酷い男だけど
やっぱり俺には冬華だけなんだ!
俺と結婚前提に付き合って欲しい」


どうして他の女を知りたいなんて思ったのだろう


目の前の冬華はこんなに可愛くて魅力的で
誰よりもいい女だ
大人の女性となった冬華の4年を知りたかった
一緒に歩みたかった




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