初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
「どうした?」
畑沢チーフも異変を感じてやって来た。

「明日の、プレゼン用の資料がないんです」
軽いパニック状態の私。

「ないってどういうことだ?」
どういうって言われても、ないものはないとしか言い様がない。

「まあ落ち着け。優子くんは最後にどこで見たんだ?」
「えっと、お昼休み前にこの机に置きました。3時頃、ゴミを片付けようと来たときにはまだあったと思います」
優子さんも記憶をたどって説明する。
「三代、お前はどうだ?」
「私は、優子さんから『ここに置きます』って言われたのが昼前で、3時半のミーティングから戻ったときに見たのが最後の記憶です」
「そうかあ・・・」
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