お前がいる場所が、好き。Ⅰ
1限目の授業が終わり、わたしは1人でトイレを済ませた。
「そういえば桜花、告白できた?」
わたしの向かい側で、桜花ちゃんが告白する前に彼女と話していた、モデルのように背の高い子が廊下を歩いていた。横にいるのは、確かに桜花ちゃんだ。
「うん。直接できた」
「すごいじゃん! 桜花、よく頑張ったね!」
桜花ちゃんの髪がくしゃくしゃになるほど、背の高い子は彼女の頭を撫でた。
「うん。振られたけどね」
なんでもないという感じで話す桜花ちゃん。
「だーけーど! 桜花が勇気出して告白できたことに変わりはない。そうでしょ?」
「うん、ありがとう」
よく見ると、桜花ちゃんは笑顔を無理して作っているような感じがした。
気のせいじゃない。わたしは、桜花ちゃんと知り会ってまだ少ししか経っていないけれど、あの笑顔は不自然すぎる。
口角は上がっているけれど、無理やり上げているようにしか見えないし、目も笑っていない。