黒王子に恋をして。

瑠奈side

クラスにつくなりすぐに座席表を見た。

高校での座席は男女混合の五十音順。
ってことは...。





「ゆきと席が近いのはいいんだけど、」

「あいつらも近いなんて...。確かに私は“あ”であいつらは“い”だもんね。」





そして私は“き”だからあ行の隣の列。
つまり白王子の隣で斜め後ろには黒王子がいる。

ゆきとどうしようかと思っていると、さっきのように黄色い歓声が起こった。


彼らが教室に入ってきても視界に入れないようにするために、スクールバッグを机に置くと、いつもは付いているゆきとお揃いのストラップが無くなっていたのに気がついた。





「あれ、ストラップなくなってる。」

「ん?あ、ほんとだ。でもいいよ、また新しくオソロのにしよう!」





そうニコッと言ってくるゆき。

本当に、ゆきは優しい。
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