先生と準備室 後編
私は一人でソファに倒れるように座り込み

一人で静かに泣いてしまう。

もうこんな女嫌だよね。

他人にキスされた女なんて…

私、もうフラれちゃうのかな…

「これでいっか…絆創膏買わないとな…」

自分の手を見ながら凌久がリビングに

来る。その手には少し傷には小さい絆創膏。

「佳…奈…?」

凌久と目が合ってしまった。

「…ごめん…」

「佳奈!」

凌久を避けるように自分の部屋に入って

扉にもたれかかった。

< 59 / 231 >

この作品をシェア

pagetop