もっとちょーだい!
「そりゃあまぁ、皆で飲んだら楽しいからね」
「え…それだけ?」
「それだけって、他にも何か理由が必要なわけ?」
そう問いかけて、真っ直ぐにあたしを見る敦くん。
別に、必要なわけじゃないけど。
意外すぎる簡単な理由にあたしが拍子抜けしていると、今度は喜良くんが言う。
「あと!あと!里歩ちゃん独り暮らしだから、寂しいかもとか思って!」
「え、」
「二人で考えたんだよ!褒めて!」
そう言って、犬みたいに無邪気な笑顔を見せる喜良くん。
…二人とも…。
そんな二人の考えに感動していると、そんなあたしに敦くんが言った。
「…と、いうわけで」
「?」
「ビール、もっとちょうだい!」
【もっとちょーだい!】
(ちょっと待って、二人が急にそんなこと言う魂胆わかった気がする!)
(魂胆って、人聞きわるいなー)
(なー)
