甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
「私も……変わりたいな」
カップに口をつけながら呟く。
「変わりたい?」
彼は小首を傾げて不思議そうな顔をした。
「自分が嫌いなんです。もうずっと前から」
「嫌いになる要素なんて僕には見当たらないけれど」
間宮さんは軽く笑いながらカップに口を付ける。
本当に?
例え冗談だったとしても、そんな彼のさりげない言葉は私の心を温かく包んだ。
「誰だって変わろうと思いさえすれば変われる。僕がそうだったようにね」
「こんな私でも変われるでしょうか?」
「うん、変われる。なりたい自分になれるさ」
なりたい自分になる。
膝の上で両手をぎゅっと握りしめた。
「広瀬さんはどうして自分が嫌いなの?」
間宮さんは優しい声で尋ねる。
「昔から真面目すぎるくらい真面目で、おもしろくないって言われ続けてきました。一度やり始めたことは途中で曲げられないし、違うってわかってるのにできないんです」
「ふぅん」
彼は頬杖をついて、目を細めたまま私をじっと見つめた。
今更ながらこの部屋に二人きりだということに動揺する。
これだから、男の人に慣れてない自分が嫌になる。
火照ってきた頬にそっと手のひらを当てた。
彼はくすっと笑って目を伏せると言った。
「かわいい」
ドクンドクンと普段の倍以上の太いパイプが血液を送り出したかのように一気に体中が熱くなる。
かわいいだなんて!
恋する間宮さんがそんな言葉を言ってくれたことが夢みたいにうれしい。
他の誰に「かわいい」と言われるよりもうれしかった。
カップに口をつけながら呟く。
「変わりたい?」
彼は小首を傾げて不思議そうな顔をした。
「自分が嫌いなんです。もうずっと前から」
「嫌いになる要素なんて僕には見当たらないけれど」
間宮さんは軽く笑いながらカップに口を付ける。
本当に?
例え冗談だったとしても、そんな彼のさりげない言葉は私の心を温かく包んだ。
「誰だって変わろうと思いさえすれば変われる。僕がそうだったようにね」
「こんな私でも変われるでしょうか?」
「うん、変われる。なりたい自分になれるさ」
なりたい自分になる。
膝の上で両手をぎゅっと握りしめた。
「広瀬さんはどうして自分が嫌いなの?」
間宮さんは優しい声で尋ねる。
「昔から真面目すぎるくらい真面目で、おもしろくないって言われ続けてきました。一度やり始めたことは途中で曲げられないし、違うってわかってるのにできないんです」
「ふぅん」
彼は頬杖をついて、目を細めたまま私をじっと見つめた。
今更ながらこの部屋に二人きりだということに動揺する。
これだから、男の人に慣れてない自分が嫌になる。
火照ってきた頬にそっと手のひらを当てた。
彼はくすっと笑って目を伏せると言った。
「かわいい」
ドクンドクンと普段の倍以上の太いパイプが血液を送り出したかのように一気に体中が熱くなる。
かわいいだなんて!
恋する間宮さんがそんな言葉を言ってくれたことが夢みたいにうれしい。
他の誰に「かわいい」と言われるよりもうれしかった。