身ごもり政略結婚
その日は、なんと同じ部屋で泊まってくれることになった。
夕食は豪華な食事が出てきたけれど、どうしても食べる気が起こらず、彼が近くのコンビニで炭酸水と、私がリクエストしたレモン味のかき氷を買ってきてくれた。
出された食事を代わりに食べる彼が、私がかき氷を口に運ぶたびにうれしそうにうなずいていたので、なんとか半分食べることができた。
食べたらやはり気分が悪くなったが、大雅さんが背中をさすったり手を握ったりしてくれていたおかげか、吐くことはなかった。
「結衣。眠れそうなら目を閉じて。ずっとそばにいるから」
「大雅さんも休んでください」
「ううん。結衣が先」
そんな温かい言葉に私はうなずく。
彼の優しさを素直に受け取りたかった。