緑の風と小さな光 第2部
その日の内に国王は亡くなった。

エイダの父親は毒の少ない部分を食べたのだろう。数時間後には回復した。

しかし、毒見役としての責任を果たせなかった事で、結局は処刑となった。

エイダはその経緯から、国王に対して嫌な印象しか無かった。

王が亡くなった事で、当時11才だったアスヴィルが即位した。

エイダも父親の後を継がされ、国王陛下の「毒見役」となった。13才だった。

エイダは、アスヴィル国王に礼は尽くすものの、心を開く事は無かった。淡々と任務をこなすだけだった。

「もう少し、話をしてもらえないか?」

ある日、アスヴィル国王はエイダに声をかけた。

「どんな話をすればいいのですか?」

エイダは素っ気なく言った。

「私と歳の近しい者はお前しかいない。もっと仲良くなりたいのだ。

…何でもいい。町の噂話や、市場の様子…好きな食べ物の話でもいい。」

「特にお話しする様な事はございません。」

「私よりは外の様子を知っているだろう?本当に何でもいい。」

国王に頼み込まれて、エイダは渋々話を始めた。

「最近、市場では新しい果物が売り出されて人気を集めております。」
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