ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
カタカタと、身体が震えだす。
この子のママは、私だけなのに。
もう私しか、この子を守れないのに。
もっとしっかり、考えてあげなくちゃいけないのに。
ダメだ。
こんなダメダメなママじゃ、赤ちゃんも愛想つかしちゃう。
どうしよう。
どうしよう。
こんな私が、ほんとに母親になんて、なれるんだろうか。
一人で子育てなんて、できるんだろうか。
「え、ちょ……あなた、大丈夫? ごごご、ごめんなさいね。きつく言い過ぎたかしら」
女性の慌てたような声に、小さく首を振る。
「いえ、ちょっと……だけ、……気分が」
「気分が悪いのねっ? あ、ここ、ここで降りましょう! ちょうど停まったから。ねえ、ちょっと通して! 急病人なの、ちょっと通してちょうだい!!」
急病人? 何、どこ?
ざわざわと声が広がって……
恥ずかしさでうつむきながら、ともかくその場から離れたくて、腕を引かれるまま、電車を降りた。