ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

何度か、誰かの足音や私を探す声が聞こえて、倉庫の影に身を潜め。

静かになったのを確認して、また歩き出して……


はぁはぁ……はぁ……

どれくらい経ったんだろう。
30分? 1時間?
案外10分程度なのかも。


疲れ切って、空っぽの頭の中にあるのは、ただ一つ。
転ばないように、そのことだけ。

足取りもどんどん重たくなって、歩くより這ってる、って表現した方が当たってるような進み方だった。


まるで迷路だ。
出口が全然見つからない――


くらりと視界がブレて。

よろけながら倉庫の壁に手をついた。

あぁ、ダメだ。
そのまま足に力が入らず、ずるずると膝をついてしまう。


コツコツコツ……

足音が、聞こえた。

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