ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

荷物をまとめ、退院の手続きを終えた私たちは、ナースさんたちに見送られて病院を出た。


――せっかくの誕生日だし、このまま帰るのはもったいないだろ。ドライブデートなんてどう?

そう提案してくれた彼が、
白のSUVで連れて行ってくれたのは、以前2人で訪れた湘南の海だった。

ピカピカの好天、しかもゴールデンウィーク初日だったこともあって、渋滞に巻き込まれたりもしたけど。
2人でドライブなんて久しぶりだったし、
他愛もないおしゃべりをしながら海を眺めているだけで、楽しかった。


ランチは、海沿いにあるカジュアルカフェ。

テラスに設置されたバーベキューセットを使い、セルフで焼いていくスタイルのお店だった。

バンクーバーの自宅にマイグリルがあるというライアンは、さすがの奉行っぷりを発揮。
手際よくトングを操り、テンポよく肉や野菜を焼き上げていく。

「飛鳥用の肉、ウェルダンにしたからね。ほらここ、食べてっ」
「でもまだこんなにたくさんっ!」
「自分を信じろ、飛鳥!」
「何それ、意味わかんない!」


< 298 / 394 >

この作品をシェア

pagetop