ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「日本人て、年齢を気にしすぎ。飛鳥は年を重ねれば重ねるほど、もっと魅力的になっていくだろうし、君が40歳、50歳になっても、僕は恋をし続ける自信があるよ?」
「っ…………」
艶めく眼差しに気づかないふりして。
火照った顔をうつむかせ、ひたすら口を動かした。
う、嬉しいけど……恥ずかしいんだってば。
なんで私の恋人は、こんな甘ったるい言葉を平然と言えるんだろう。
「らっライアンの誕生日は8月よね? 去年は離れてる間に過ぎちゃったし、今年は絶対お祝いしましょ。朝ごはんも、今度は私が食べさせてあげる」
「別にいいよ。今日は僕が飛鳥を甘やかしたかっただけだから」
「私だって甘やかしたいっ」
勢い込んで言ったんだけど――
「ふぅん」と蠱惑的な笑みが閃いて、ドキッとした。
「いいね、いっぱい甘やかしてもらおうかな――ベッドの中で」
「ベべっ……なななん、で……そういうことっ……、……」
「あはははははっ、飛鳥、顔真っ赤!」
2人の笑い声が、白い部屋いっぱいに響く。
そんな風に、穏やかな一日は幕を開けた。