ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】

「日本人て、年齢を気にしすぎ。飛鳥は年を重ねれば重ねるほど、もっと魅力的になっていくだろうし、君が40歳、50歳になっても、僕は恋をし続ける自信があるよ?」

「っ…………」


艶めく眼差しに気づかないふりして。
火照った顔をうつむかせ、ひたすら口を動かした。

う、嬉しいけど……恥ずかしいんだってば。

なんで私の恋人は、こんな甘ったるい言葉を平然と言えるんだろう。


「らっライアンの誕生日は8月よね? 去年は離れてる間に過ぎちゃったし、今年は絶対お祝いしましょ。朝ごはんも、今度は私が食べさせてあげる」

「別にいいよ。今日は僕が飛鳥を甘やかしたかっただけだから」

「私だって甘やかしたいっ」

勢い込んで言ったんだけど――
「ふぅん」と蠱惑的な笑みが閃いて、ドキッとした。

「いいね、いっぱい甘やかしてもらおうかな――ベッドの中で」

「ベべっ……なななん、で……そういうことっ……、……」

「あはははははっ、飛鳥、顔真っ赤!」



2人の笑い声が、白い部屋いっぱいに響く。


そんな風に、穏やかな一日は幕を開けた。


< 297 / 394 >

この作品をシェア

pagetop