ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
「聞きたかったこと? うん、何?」
「昔、教えてくれたことがあるでしょ。大学時代のシェアハウス、4人で住んでたって。拓巳とライアンと、ナディアさんでしょ。あと一人って、どんな人だったの?」
あと、一人?
4人目の男……
「あぁー……」
オレの口から洩れたのは、なんとも間抜けな相槌で。
彼女の眉が、不審げに寄った。
「何? 『ああ』って?」
「うん……奈央さん、よくそんなこと覚えてたね」
誤魔化すようにガシガシと髪をかき回して、「ええと」と続ける。
「ライアンの、遠縁だったかの男でさ」
傲岸不遜な、俺様野郎で。
だからついたあだ名は……
「遠縁? じゃあもしかして、リーズグループの人?」
「うーん……」
言葉に迷ったオレは、可愛く首を傾げる彼女の頬に手を伸ばし――……
こんなささやきを、唇へと落とした。
「それはまた、別のお話」
◇◇◇◇
またお会いしましょう!
まわりみち


