ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
ピンポーン
唐突に響いたインターフォンの音で、その場にいた全員が顔を上げた。
「あらまぁ、遅くなるとおっしゃっていたのに……」
マリーさんがブツブツこぼしながら廊下へと出ていく。
今度は一体、誰?
疲労が固まったようなこめかみを、指でギュッと押さえる。
身体が重たいな。ちょっと横になりたい……
「悪かったねマリー、道路が意外とすいてたんだ」
聞こえてきた心地いいトーンに、ビクッと肩が揺れた。
「いえいえ、構いませんよ。何かお召し上がりになりますか?」
「いや、すぐに出るから」
どんどん近づく足音……そして。
片手でネクタイを緩めながら、その人が入ってきた。
「ライアン……」