ガラスの靴は、返品不可!? 【後編】
数日前、ネットに彼女がライアンの新恋人として登場した時は、さすがにマリーさんと一緒に絶句しちゃったけど。
「でもさ、こういう報道がでるってことは、最近会ってたってことでしょ?」
眦をきつくしながら、美弥子が憮然とした様子でソファに腰を下ろす。
「そう、かもね」
揺らした視線のやり場に困って、膝の上に落とした。
「イライザ・バトンと映ってるやつも見たけど。あれじゃあ、恋人だって誤解されてもおかしくないような感じだったし。こんなこと言いたくないけど、何考えてるんだろう、王子って。飛鳥が悪阻で苦しんでるって時に」
「いや、だから悪阻はそんなに……」
ひどくないんだけど、と尻すぼみで消えていく台詞。
それはそのまま、私の自信のなさを現しているようだった。
「飛鳥のところには、マスコミ来てないの?」
「うん、全然平和。彼が、ホテルとってくれてね」
「ホテル?」
「そう、そこがすっごく快適なの。マリーさんっていう専属のメイドがついてくれて、家事は全部やってくれて……」