只今、愛の診察中につき。


「あんまりムキになるとバレちゃうよ?チェリー」

「っっっ!!!」

「ククッ。なんだ、図星か」

「チェリーって?」

「あぁ、それはね…」

「やめろぉぉー!!」

余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)の要さんに完全に遊ばれちゃっている叶。

大好きな人と大切な幼馴染みと3人でこうして一緒に居られるのは、なんかくすぐったい気持ちだな。

「ふふっ」

思わず笑ってしまったら、ふたりは驚いてわたしを見て、なぜかふたりして耳まで赤くしている。

「…?ふたりとも、どうしたの?」

「響。愛の言葉は要らないから今すぐ結婚しようか」

「えぇっ!?」

「アンタ!どさくさに紛れて何を言ってるんだよ!?」

「言ったもん勝ち」

「響っ!!お、俺だって…!俺も…!!」

「?」

叶がしどろもどろにも何かをわたしに伝えたいみたいだけど、いっこうに伝わってこない。

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