愛を知らない私を愛して
「……だから、依茉ちゃんのことは好きだけど付き合えない。あとさっきアイツに依茉ちゃんの存在を知られるかもしれないって言ったけどもうすでに知られてるかもしれない」
「……」
「だから依茉ちゃんのためにも会うのも今日で……」
「……嫌」
「え?」
なんで勝手に1人で話して1人で解決しようとしているの。
「私は……渚くん以外考えられない。勝手に終わりにして欲しくない。好きな人がそんな困ってるのに……放っておけない」
私がそう言うと渚くんはガタッと立ち上がった。
「でも依茉ちゃんになにができる!? これから付き合ったって俺が依茉ちゃんを傷つけるだけだ!」
声を荒げる渚くん。
でも私は不思議と落ち着いていた。