愛を知らない私を愛して







「まあ名字よりマシか。俺も依茉ちゃんのこと呼び捨てにしよっかな」



「……それも嫌です」



恥ずかしい……



「えー、なんで? 依茉」



渚くんはそう言って私の耳元に呟いてきた。



私はカーッと耳から熱くなる。



「……む、無理です! 呼び捨て却下!」



「かわいー、じゃあたまに呼ぶね、依茉って」



ニッコリ笑う渚くんは意地悪だ。









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