幼馴染は恋をする
「俺が…」

「あ?」

「ここでいいって言われた日か…。そうだ、その日だ。あとは、いつも家まで行ってる…」

あの日だったとしたら俺が悪い。

「…んー、その日かどうかは解らないだろ?思い込むなよ。まあ、最近のことらしいけど」

そうだ。あの時、朝……急にここでいいなんて言って。大丈夫か、気をつけろって言ったけど。そんなの……いくら言ったって、危ない目に遭わない防御にも武器にもならないのに。

「…貴浩?」

「…ミスった」

「ん゙、まあ今更だよな。だけど解んないだろ?別にお前が悪い訳じゃないさ」

くそ…。俺も呑気にヘラヘラ…気、抜いてるからだ。

「いつも家に入るまで見てりゃいいじゃん。朝ちゃんにはうざがられるだろうけど。かといって、どうせカラッとしてるんだろうから」

「…ん」

…くそ…。結果、何でもなかったっていっても、何でもなくはない。怖い思いはしたってことだろ?
…何でだ。何故あの日、朝はここでいいって急に言ったんだ…用があったのか…真っ直ぐ家に帰らない用でも…。訳は詳しく言いたくないから、ここでって…。単純に、偶然が重なっただけだったんだろうか…。実は俺と帰るのも家まで来られるのも嫌だった、……とか。……。
ここでって言われてなかったら俺は家まで行ってた。…いいって言っても、ちゃんと送れば良かったんだ。本当に、何もなかったんだよな……何かあって、でも言えなくて、何でもなかったって隠してるんじゃないよな…。
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