新・イジメ.COM
その姿に教室内がざわめいた。


一瞬にして教室から引きずり出された佐野君の姿が蘇って来る。


「なにしてんだあれ……」


克己がそう呟いた。


教師2人は和重の体をさっきの十字架にくくりつけているのだ。


「ねぇちょっと、ヤバイんじゃない?」


クラスメートの誰かがそう言っても、あたしたちにできることなんて何もなかった。


《いまから30分間、教室から出ることと窓から離れることを禁止します》


アナウンスの声があたしたちの動きを塞ぐ。


この命令を無視したらどうなるのか?


次は自分の番になるかもしれない。


みんな、それを理解しつつあった。
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