ストーリー
変わらない笑顔でそう聞いてくる裕子おばちゃん。


「え……?」


突然の申し出に頭が付いていかず、あたしは隣の母親へ視線を向けた。


母親はうっすらと目に涙を浮かべている。


裕子おばちゃんは今日、これを伝えるために家にきてくれたみたいだ。


「あの……バイトって、いいのかな? あたしが?」


混乱して、うまく文章が作れない。


「もちろんよ。愛菜ちゃんは事件の被害者よ」


裕子おばちゃんは真剣な表情になってそう言った。


修人に誘導され、修人に脅されて恋人を殺してしまった可愛そうなヒロイン。


世間で、あたしはそういう扱いを受けていた。


裕子おばちゃんの中でも、きっと同じような感じなのだろう。


「おばちゃんのコンビニに迷惑かけたりするかもしれないよ?」


あたしを雇ったとわかると、迷惑電話がくるかもしれない。
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