ストーリー
先生かもしれない。


今この状況を見られたらヤバイ。


そう思っていた次の瞬間、教室へ入って来たのは修人と和人の2人だった。


「あれ? なにしてんのお前ら」


修人があたしと明日香を見てキョトンとした表情になっている。


あたしは握りしめた拳を一旦下げて、写真を修人と和人の2人に見せた。


「は? なんだよこの写真。明日香と健太郎?」


和人はそう言って目を見開いている。


文芸部のメンバーはみんな、あたしと健太郎が付き合っていることを知っているのだ。


「明日香が健太郎をたぶらかしたの」


あたしは怒りに任せてそう言った。


「違う!」


床に這いつくばったまま明日香が叫ぶ。


しかし、この写真を見てしまった2人の反応は冷たかった。
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