“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
夕方──イリスとドリスを呼び、蒸留室でカスタード・パックとリンス作りを行う。

「では、今からカスタード・パックとリンス作りを行います」

「はーい」

「了解でーす」

双子は元気よく返事をしたものの、身を寄せあって私から一メートルほど離れた位置にいる。

「今日は、危険な薬物は使わないから、大丈夫ですよ」

そう説明すると、明らかに安心したような表情を見せていた。

まずは、リンス作りから。

「作り方はとても簡単です。湯冷まし状態にした精製水に、柑橘酸と保湿潤滑剤を加えるだけ」

保存料が入っていないので、作り置きはできない。このままだと強すぎるので、水で薄めて使うのだ。

「これに香りを付けることもできるのですよ。イリスとドリスは、どんな香りが好きですか?」

「私は、クッキー!」

「私は、バターケーキ!」

リンスの香りとしては新しすぎる。双子の無邪気な様子に、笑ってしまった。
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