“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
これからどうするのか、考えはある程度固まっている。確か、薔薇は挿し木ができたはずだ。離れにあるウォール・ガーデンで薬草の世話をしている老齢の庭師に、声をかけてみる。
初めてウォール・ガーテンに入ったが、一見して草がボーボーに生えているだけの広場にしか見えない。きっと、生えているものの一つひとつが、薬草なのだろう。
広さは東京ドーム一個分もないだろうが、とにかく広い。うろうろと探し回って、やっとのことで庭師を発見した。
白髪頭に麦わら帽子を被った老齢の庭師に声をかける。
「あの、すみません」
「はい、なんでしょうか?」
振り返った庭師は目元に深い皺がある、優しそうな老人だった。
「あの、私は、アリアンヌお嬢様付きの侍女で、エリー・グラスランドと申します」
「これはこれはご丁寧に。わたくしめは庭師のロジー・オランドと申します」
わざわざ立ち上がり、麦わら帽子を外して会釈するという丁寧な挨拶をされた。
「いかがされたのですか?」
「あの、この薔薇なんですけれど、挿し木にして育てることはできますか?」
「ちょっと拝見いたしますね。おや、これは……」
「ダメでしょうか?」
「いいえ、大丈夫ですよ。うまくいったら、春にはきれいな花が咲くでしょう」
「そうですか。よかった」
初めてウォール・ガーテンに入ったが、一見して草がボーボーに生えているだけの広場にしか見えない。きっと、生えているものの一つひとつが、薬草なのだろう。
広さは東京ドーム一個分もないだろうが、とにかく広い。うろうろと探し回って、やっとのことで庭師を発見した。
白髪頭に麦わら帽子を被った老齢の庭師に声をかける。
「あの、すみません」
「はい、なんでしょうか?」
振り返った庭師は目元に深い皺がある、優しそうな老人だった。
「あの、私は、アリアンヌお嬢様付きの侍女で、エリー・グラスランドと申します」
「これはこれはご丁寧に。わたくしめは庭師のロジー・オランドと申します」
わざわざ立ち上がり、麦わら帽子を外して会釈するという丁寧な挨拶をされた。
「いかがされたのですか?」
「あの、この薔薇なんですけれど、挿し木にして育てることはできますか?」
「ちょっと拝見いたしますね。おや、これは……」
「ダメでしょうか?」
「いいえ、大丈夫ですよ。うまくいったら、春にはきれいな花が咲くでしょう」
「そうですか。よかった」