“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「ミシェル様は、デルフィネ様について何かご存じですか?」

「反魔法派、というくらいだな」

そういえば、使用人との会話の中に、デルフィネ様の話はまったく出てこなかった。

「まだ、いろいろ探る必要はありますね」

「しかし、相手のほうがかなり上手だろう。直接の調査はしないほうがいいのかもしれない」

「ええ……」

調査中、もしも怪しまれて捕まったら、牢屋に放り込まれて二度と出てこられなくなるだろう。獄中生活する様子を想像したら、ガクブルと震えてしまった。

「とりあえず、調査は使用人から噂を聞く程度にしてほしい」

「了解です」

ミシェル様と話したあと、メアリーさんとイリスとドリスにも情報が共有される。

レティーシア様が敵ではないと報告したところ、皆驚いていた。

「てっきり、レティーシア様はアリアンヌお嬢様を敵対視しているものだと。でも、お話していたことが本当ならば、レティーシア様はアリアンヌお嬢様を本当に慕っているのでしょうね……」

メアリーさんはすぐに受け入れてくれたが、イリスとドリスは納得していないようだ。

きっと、自分の目で見て確かめないと、信じないだろう。
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