“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「アリアンヌお嬢様、いかがですか?」

いまだ、護衛騎士の背後から覗き込もうとするので、もう大丈夫だと言って完成したばかりのプリザーブドフラワーを持って行った。

「きれい……保存加工した薔薇だなんて、嘘みたい!」

「ええ。美しくできたかなと」

「本当に。きっと、レティーシアも喜ぶわ」

完成した薔薇のプリザーブドフラワーは箱に詰め、丁寧にラッピングを施す。

「レティーシアに贈るのが、楽しみだわ!」

アリアンヌお嬢様は弾けるような笑顔で、そんなことを話していた。

薔薇のお菓子も完成している。

あとは、お茶会の当日を迎えるばかりである。
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