“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました

「私達が入った時くらいから、魔法は習ったらダメって」

「新しい奥様、反魔法派の人なの」

「そ、そうなんですね」

反魔法派──魔法は人の暮らしに害をもたらすものだと主張し、魔法使いを忌み嫌う人達の呼び名だ。その昔は、多くの信者がいて、魔法使い狩りなんて物騒な活動もしていた。現代になり、魔法は日常生活に欠かせないものであるという認識が根付いたため、反魔法派はほとんどいなくなった。

まさか、こんな公爵家の奥方デルフィネ様が反魔法派だなんて……。

「もしかして、公爵家の本邸は魔法を使っていないのですか?」

「そうですよー」

「灯りも、魔石灯ではなく、古き良き蝋燭ですー」

「ええっ……!」

「夜はとても暗いですー」

「使用人の仕事も増えますー」

公爵家の本邸では基本、魔法は禁止。不便な生活を送っているらしい。

地球でいったら、電気やガスが使えないような中で暮らすようなものだろう。
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