“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「ここで、石鹸をカットします。ナイフだと切り目が美しくないので、ピアノ線で切ります」

石鹸を型から取り出し、使いやすい大きさに切り分ける。ピアノ線を左右の指先に巻き付け、ピンと張った状態で切った。

「切り目、きれいー」

「ピアノ線、こんなふうに使えるんだー」

「ケーキとかも、ピアノ線を使ったら生地の表面が美しく切れるのですよ」

「そうなんだ」

「今度やってみる」

カットが終わったら、今度は魔法で熟成させる。

「──ふかまれ、熟成(エージング)」

小さな魔法陣が石鹸の上にいくつも浮かび上がり、次々と弾けていく。石鹸が発光し、光が治まったら熟成は完了したことになる。深緑色のローレル石鹸が完成した。

「完成です」

ここでも、イリスとドリスは拍手してくれた。
< 70 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop