“自称”人並み会社員でしたが、転生したら侍女になりました
「アリアンヌお嬢様にお渡しする前に、私達が使って異常がないか調べたいんだけれど、協力してくれます?」

「もちろん!」

「任せて!」

イリスとドリスはごくごく健康的な肌質らしい。私は若干敏感肌の傾向があるので、使って問題なければ大丈夫だろう。

それにしても、久しぶりに石鹸を作った。最初はちょっとだけ不安だったけれど、体が前世の記憶を覚えているものだ。問題なく完成した。

それにしても、魔法は便利だ。たった一日で、石鹸が完成してしまった。

石鹸を手に取ったら、頬ずりしたくなる。やっと、まともな石鹸を手にすることができたのだ。

「さっそく、使ってみましょう。まずは、私から」

ドキドキしながら、石鹸をたらいに入れた水に浸す。手のひらで擦りつけると、ローレルの独特の香りがふわりと漂った。何回も繰り返し擦ると、ブクブクと泡立ってくる。

これだ! これが、石鹸を使う醍醐味なのだ。

十分擦ったら、今度は石鹸を置いて手のひらの泡をきめ細かくする。手を擦って回すことを繰り返すのだ。

イリスとドリスは初めて目の当たりにする泡立つ石鹸に、目をまん丸にしていた。

触れていてもピリピリとした刺激はないし、石鹸作りは成功だろう。
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