ビター・シュガー
「あ?…あー…、凄いな」

「んもー!何その気のない返事!」

まさか自分の思い通りに事が運ぶとは思わず、半分呆けた俺にプリプリ怒る彼女。
そんな彼女に苦笑してくしゃくしゃと頭を撫ぜてから、俺はしゅるりとネクタイを緩めた。

そしてそのままセットした髪を手ぐしで元に戻すと、しっかりと彼女を見据える。

「んじゃー…行くか」

「…え?」

「約束、だろ?」

「…わぁっ!ほんと?うん!行く!」


今、俺の目が確かなら…こいつの耳にふわふわの猫耳が付いているように見えるのは間違いない…。

好き、なんだな…本当にこいつが。

そんな風にしみじみ思い知らされて、俺ははぁっと溜息を吐く。


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