愛のかたち
自分のクラスに戻るとクラスの女の子やサッカー部の男の子から拓海といとこなんだ!!とか色々言われた。

めんどくさっ!!と思いながらもそうだよ。とわたしは答えていた。

ん?友美いないし。どこ行ったんだ??

そう思ったとき後ろから

『咲貴ー!!おつかれー!!』

わたしに後ろから抱きついてくる感じと同時に友美の声がした。

振り向くとそこにはドアップの友美の顔とちょっと後ろには孝浩くんと拓也くんの姿。

『ビックリした!拓也さん、見つかったんだね。』

そう言うと友美はわたしから離れて拓也さんのほうに向かって行きながらわたしを見て

『うん。何回も電話してきちゃってさ~。』

そう言うと拓也さんの横にピタッと寄り添って立って何かを拓也さんと話していた。


『いつ来たの??さっきの見た??あれがいとこの拓海だったんだよー。』

わたしは孝浩くんに笑顔で話しかけてみたけど、孝浩くんの様子がおかしかった。

微妙な顔つきで笑いながら

『あの子が拓海くんなんだ。スーパーエースとか言われてたね。』

そんな孝浩くんの様子がわたしは気になり

『なにかあったの??』

と顔を覗き込んで言った。


孝浩くんは何もないと言い張ったがわたしは何度もひつこく聞いた。

笑いながら。

それが孝浩くんを苦しめていたなんて知らずに。


『ねぇ、どうしたのー??』

そう聞くわたしの隣で拓也くんと友美はすっかり2人の世界を作っていた。

もう何にも言わなくなった孝浩くんにわたしは


『もうっ。いいもん。』

そう言ってテントに戻ろうとした。




『さっき尾上と何話してたの?』

後ろから孝浩くんは呟くように低い声で言った。

わたしがその言葉にビックリして振り向くと今までに見たこともないほど恐い表情をした孝浩くんの姿があった。
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