愛のかたち
ガチャッ。

『しゅ~んくんっ。遊ぼうよ~。』


ケタケタと笑いながらそう言って部屋に女の人が2人くらい入ってきた。

すごく髪が長く、金髪でスタイルのいい人。


目が合った。

わたしはきっと、蒼白気味な顔をしていたと思う。

わたしたちは抱き合ってたけど、人が入った瞬間に離れた。

そして


『いつも言ってるけど勝手に入ってこないでください。そして遊びません。』


俊くんは強い口調でわたしの手を握りながら呆れるように言った。


『彼女??ごめんごめん。』


そう言って女の人たちは足早に部屋を出て行った。


『ごめん、あの人たちいつもなんだ。気にしないで。』


微笑みながら言う俊くんに嘘をついている様子はなかった。

いつも部屋にきてちょっかいを出してくる人たちって話を聞いたことがあるからきっとその人たちなんだろうな。


『うん、気にしてない。』


そう言ったときまた部屋のドアがあいた。


『俊の彼女~??初めまして、姉の瑞希です~!!』

お姉さんらしき人が次は騒々しく入ってきた。


お姉さんは髪の毛は金髪でもっこり上に盛っている派手な人だった。


パッと俊くんに目線をうつすとあからさまに怒っていた。


『勝手に入るなよ。出て行けって。』


そう言って立ち上がり、無理矢理お姉さんを部屋から追い出した。

外でお姉さんの声が聞こえる。

『った・・。い・・う・・せに。』


よく聞こえなかった。


『やっぱり送る。帰ろう。』


そう言ってそのままわたしを手を引いて立ち上がらせた。
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