愛のかたち
そう、わたしのクリスマスは終わった。


でも、ある人はすごく大きなクリスマスプレゼントをもらっていた。


そう、村松さん。


村松さんはわたしの姿を見た瞬間に突進してきて抱きついてきた。


『新垣さん、オッケーもらっちゃった!!孝浩に!!』


『えぇっ!?よかったですねー!!おめでとうございます。』


孝浩くんはこの怖い、そして年齢詐称してるんじゃないかと思うような落ち着いた雰囲気を持つ村松さんと付き合うことにしたらしい。

きっと、孝浩くんの前では可愛らしくなってるんだろうな。


『ほんとよかった!!ありがとう。そういえば新垣さんのこと話したらビックリしてたよ。』


『わたしの話・・したんですか??』


『オッケーもらったあとに同じバイト先にいるって話したの。綺麗な子だったって言ってたよ。』


綺麗な子って・・・・。


『そ、そうなんですか。あんなカッコイイ人にありがたい言葉もらえて嬉しいです。』


わたしも他人行儀な感じで言った。


これから先、孝浩くんの話をちょくちょく聞かされるんだろうな。

めんどくさい。


『それでね、バイト先にいる新垣さんの彼氏はどんな人って聞いたら知らなかったみたいだよ。見当はついたみたいで教えてくれたけどカッコイイらしいじゃん!!』


『えっ!?言ったんですか!?ちょ・・・』


わたしは血の気がひくのがわかった。

バレたんだ。

ついに、俊と付き合ってること。


でも、いつかバレることだろうし孝浩くんには彼女が出来たことだし、いっか。


自己完結させてあんまり考えないことにした。


『やばかった??』


『いえ、全然。』


余計なことしやがって・・・と思ったがそれを隠してニコやかに答えた。
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