愛のかたち
それにもう気まずい雰囲気はたくさんだった。

今日になって何度か訪れた気まずい時間。

わたしは楽しい時間を過ごしにきたはずなのになぜだろうと思っていた。



『咲貴ちゃん、夏休みの終わりにまたどっか行こうか。』

突然また俊くんのお誘いの言葉を受けた。

ってかさっき違っただのどうのこうの言い争いしてたのになんだそれ??


『どこかってまたバイクで?』

『うん、今度は川とかどう??』

わたしは反応に困った。

行きたくないような・・・気がする。


でもわたしは、さっき忘れようと俊くんに言ったのでさっきのことは考えたらいけないような気もして

『川??泳ぐの??』

と振り返って聞いた。


どっちでもいいよ。と言ったその時の俊くんの顔がすごく笑顔ですごくかっこよかった。


反則だよ、この顔は。

嫌だなんて言えない。



『バイトない日ならいいよ。』

つられて笑顔で言った。


そしてわたしはクルッと前を向いた。

あ~言ってしまった。

流されやすい自分を恨むよ・・・。


そんなことを考えてると俊くんはちょっと早足でわたしの横に来て一緒に歩いた。

またあのときのように砂を歩くたびに砂がシャコッシャコッと鳴いていた。



『咲貴ちゃんは今さ、俺のこと今はどう思ってる?』

突然の質問にわたしはまたも戸惑った。



気まずい雰囲気が好きな人だなと思った。
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