新妻ですが、離婚を所望いたします~御曹司との甘くて淫らな新婚生活~
【2015年8月9日(日)

まず、ゆうべのこと。
菊池くん、越智くん、ほのか、私の4人で焼肉屋さんへ。
そこで菊池くんとほのかから、ふたりが付き合うことになったと報告を受けた。
一瞬頭が真っ白になって何も考えられなくなってしまったけど、なんとか笑って「おめでとう」と言えた。
たぶん私の気持ちは憧れと恋の境目で、菊池くんの隣で幸せそうに笑うほのかに比べれば全然軽いものだったんだと思う。
でもやっぱり、それなりのダメージはあった。誰にも言ったことはなかったけど、私の中で、やっぱり菊池くんは他の男の人とは違う位置づけだった。
親友が幸せそうなのはうれしいし、「おめでとう」と言った気持ちに嘘はない。嘘はないけど、たぶん、100%の全力では伝えられなかった。
私って、結構嫌な性格だったんだな。なんかいろいろしんどいなーって思ってたら、帰りが一緒だった越智くんに落ち込んでるのを気づかれて、菊池くんが好きだったことまでバレた。
ごまかそうとしたけど、越智くん、こんなときばっかり空気読んでくれないし。まあ、あれはわざとだったんだろうけど……。
だけど越智くん、自分から指摘して最終的に私に自白させたくせに、慰め方がぎこちないんだもんなあ。
あんまりたどたどしいから申し訳ないんだけど笑っちゃって、そしたら今度は逆に泣けてきた。
失恋したことよりも、越智くんの優しさがうれしくて涙腺にきたんだよなあ。私のこと抱きしめて、ずっと背中ぽんぽんしてくれてたし。
だからもう、日記を書けるくらいには大丈夫。でも、次に越智くんと会うときは気まずいなあ……。
今日はゆうべの号泣のせいで目が腫れてて顔がひどいから、午前中はひたすら部屋の掃除と洗濯。かなり綺麗になって清々しい気分。
お気に入りのパン屋さんでランチを食べたあと、スーパーで食材の調達をしてから1週間分の作り置きおかずを作った。
こうして書いてみると、かなり有意義な休日だったんじゃない?
越智くん様々。ありがとう。】
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