【社内公認】疑似夫婦-私たち(今のところはまだ)やましくありません!-
「狙ったのはまさしくソレ。〝横になった人の体から余計な力を抜いていくことってできませんかね〟って斧田さんに相談したのが始まりです。最初は〝言うのは簡単かもしれんけどな!〟って怒られたけど、できちゃうんだなぁこれが! ウチの技術者は天才ばっかりだから」
宝物を自慢する少年のように無邪気に笑う森場くんの笑顔が眩しかった。高い理想と、スタッフへの尊敬と信頼からこの新製品はできている。
良い仕事が生まれる現場を直に見られた気がして、ひそかに感動していると、森場くんは驚くべき行動に出た。
「もうちょっとそっち寄れます?」
「え?」
「よいしょっと……」
「……えぇっ!?」
靴を脱いだ森場くんが、私が寝ているベッドの隣に侵入してくる。必然的に私は彼と距離を取るようにベッドの端に追いやられ、逃げ場をなくす。
「これね、メインをセミダブルにしようと思ってるんです。だから眠る人数や位置によってベストな形状ができるようにアジャスターが自動で調整されるようになってて……」
「へ……へぇ……!」
何やら真面目に説明をされているみたいですが、まったく頭に入ってきません!
だってこれ、いくら仕事とはいえ〝同衾〟というやつでは……?
同衾。なんだかとってもふしだらな響き! これはダメだ。
宝物を自慢する少年のように無邪気に笑う森場くんの笑顔が眩しかった。高い理想と、スタッフへの尊敬と信頼からこの新製品はできている。
良い仕事が生まれる現場を直に見られた気がして、ひそかに感動していると、森場くんは驚くべき行動に出た。
「もうちょっとそっち寄れます?」
「え?」
「よいしょっと……」
「……えぇっ!?」
靴を脱いだ森場くんが、私が寝ているベッドの隣に侵入してくる。必然的に私は彼と距離を取るようにベッドの端に追いやられ、逃げ場をなくす。
「これね、メインをセミダブルにしようと思ってるんです。だから眠る人数や位置によってベストな形状ができるようにアジャスターが自動で調整されるようになってて……」
「へ……へぇ……!」
何やら真面目に説明をされているみたいですが、まったく頭に入ってきません!
だってこれ、いくら仕事とはいえ〝同衾〟というやつでは……?
同衾。なんだかとってもふしだらな響き! これはダメだ。