可愛がりたい、溺愛したい。
こんな感じで、いつもこの4人で一緒にいることが多かったりする。
依生くんと明日香ちゃんが2人バチバチしているのを仲介するのが花野井くんの役目。
なんだかんだ、1年の頃からこの4人でいて、大好きな人ばかりに囲まれていて、すごく恵まれてるなぁと思いながら過ごす毎日。
こうしてホームルームが始まり、1時間目が始まるまで少し時間があるので授業の準備をしていると。
「ねぇ〜帆乃ちゃん!」
前に座る明日香ちゃんが振り返って、わたしのほうをジーっと見たあと。
いま机に突っ伏して眠っている依生くんのほうを見て、「よしっ、寝てる!」と可愛くガッツポーズしながら。
そっと耳元で。
「ほんとに、ほんとーに三崎くんと付き合ってないの?」
周りに聞こえないくらいの声の大きさで聞いてきた。
「うん、付き合ってないよ。ずっと幼なじみのまま」