私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『嘘みたい。一弥先輩って、本当に見る目ないんですね。菜々子先輩の方が絶対綺麗なのに。恭香先輩なんて…何にもいいとこないじゃないですか。男に媚び売ることしか出来ない最低な女なのに!本当、一弥先輩のこと見損ないました!!』


梨花ちゃんはそう言って、ドアを激しく閉めて出て行ってしまった。


媚び売る…って、私って、そんな風に見えてるの?


誰だって、みんな男性と話すじゃない。


そりゃあ、一弥先輩や朋也さんには、少しは意識してるかも知れないけど…


だからといって、わざとかわい子ぶったり、そんな器用なこと出来ないし。


だいたい、キャピキャピ出来る顔じゃないし…


『恭香ちゃん。梨花ちゃんの言葉、気にしちゃダメだよ』


『ありがとうございます…梨花ちゃんは、一弥先輩のことが好きだから…ついあんな風に言ってしまったんだと思います…それは、わかってあげて下さい』


『そんなこと…僕は知らないけど、あんなひどいことを言える女性は、やっぱり嫌だよ。僕は…優しい人が好きだから。恭香ちゃんみたいな』
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