私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『おはよう、恭香ちゃん』


呆然と立ちすくんでいた私の肩を叩いたのは、一弥先輩だった。


『あっ、びっくりした~』


『どうしたの?こんなところで立ち止まって』


『あ…いえ』


『うわぁ、あれ、本宮君だよね』


一弥先輩の目にも飛び込んで来たらしい。


『そう…みたいですね』


『スーツ似合ってるね。本宮君はカッコよくて、カメラの才能もあって、おまけに…うちの会社の御曹司って…』


社長と話してる姿を見たら、やっぱり御曹司なんだって、確かに思う。


そっか…


文映堂の一人息子ともなれば、莫大な財産を受け継ぐことになるんだろう…


お金のことなんて、私には全然関係ないけど…


とにかく、あんな強引で怖い人…


私は、嫌だよ…


でも、頭の中ではそう考えれても、目の前の本宮さんのルックスを見たら…


男性として素敵だ…って思ってる自分も、正直、いたんだ。


大好きな一弥先輩が横にいるのに…
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