好きになるには理由があります



 その夜、杵崎は舞うのも呑むのも頑張ったせいか、早くに寝息を立てていた。

 寝静まった家の中、陽太はむくりと起き上がる。

 覚悟を決めて、客間の襖を開けると、すぐ目の前に人の顔があった。

 清春だ。

 身長が同じくらいなので、目線も同じだ。

 そのまま無言で陽太は襖を閉め、ふたたび布団に潜り込んだ。



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