好きになるには理由があります
「いやあ、支社長。
ようやく見つかったそうなので、お連れしましたよ」
と高岡が言う。
たたたたっと肩に小さな可愛らしいケモノを乗せたその女性が深月の許にやってくる。
「あのっ、錠剤はですねっ」
……錠剤?
「あの子が将来、錠剤になりたいって言ったのは、体重が増えて、出される薬が錠剤になるといいなって意味だったらしいです。
体重が軽いと粉薬しか出してもらえなくて飲みにくいから。
お祭り、楽しかったです。
すごく綺麗でした、深月さん」
ようやく深月の中で話がつながった。
あ~、と深月は彼女の肩でチョロチョロしている愛らしい生き物を指差し、
「ぽすってフェレットだったんですね」
と笑った。
あのとき、フードコートで柱の向こうに居たカップルのようだった。
話の続きが気になると深月が言っていたので、陽太が高岡に頼んで調べてくれていたらしい。
こんな可愛い人だったのか。
……あんなしょうもない話してたのは、と思いながら、深月は笑う。
ようやく見つかったそうなので、お連れしましたよ」
と高岡が言う。
たたたたっと肩に小さな可愛らしいケモノを乗せたその女性が深月の許にやってくる。
「あのっ、錠剤はですねっ」
……錠剤?
「あの子が将来、錠剤になりたいって言ったのは、体重が増えて、出される薬が錠剤になるといいなって意味だったらしいです。
体重が軽いと粉薬しか出してもらえなくて飲みにくいから。
お祭り、楽しかったです。
すごく綺麗でした、深月さん」
ようやく深月の中で話がつながった。
あ~、と深月は彼女の肩でチョロチョロしている愛らしい生き物を指差し、
「ぽすってフェレットだったんですね」
と笑った。
あのとき、フードコートで柱の向こうに居たカップルのようだった。
話の続きが気になると深月が言っていたので、陽太が高岡に頼んで調べてくれていたらしい。
こんな可愛い人だったのか。
……あんなしょうもない話してたのは、と思いながら、深月は笑う。