クール王子ととろける溺甘♡同居
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「えっ、須永希夜って特進クラスの王子様じゃん!」
翌日のお昼休み。
同じ学校らしい須永くんの家にお世話になったことを、肩より上のボブヘアがよく似合う中学から友達の早瀬 舞子に話すと、大きな声でそう言った。
「え、お、王子様?」
「は、もしかして花純知らないの?」
そんなの初めて聞いたよ。
「まぁ、男嫌いともなると興味ないか」
腕を組みながらウンウンと勝手に納得する舞子は、今度は頬杖をつきながら「いい?」と話しだす。
「須永 希夜。2年1組特進クラスの、テスト一位常連の秀才。しかもめちゃくちゃイケメン!普段はポーカーフェイスで何考えてるのかわかんなくて、笑った顔は誰も見たことないって有名な話!でも、あんなにモテるのに誰とも付き合わないってところも、魅力で、みんなの王子様なんだよね」
「へ、へぇ……」
舞子の熱弁に、思わず顔が引きつる。
そんな有名な方だとは露知らず……。