焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
琴美の目の色が変わる。
これ、私が言わずとも状況は把握できてるんじゃないかな。
「そのバーで新規のお客さんに向けたパーティーを開催したときがあって。たまたまその場に私も瀬戸さんもいたっていうか」
「じゃあ瀬戸さんといるところをバーテンダーにがっつり見られてるわよね」
「そう、だね。その後も2人で行ったことあるから」
「それ和花菜的にはいいわけ?瀬戸さんと付き合ってるかもって思われても仕方ないわよ?」
琴美はチラッと振り返り、いつの間にか後輩だけじゃなく先輩にも囲まれてる彼をみやる。
「その可能性は考えたけど、成宮さんにとってはどうなんだろうっていうか」
私が必死に違うんですよ付き合ってないんですよアピールしても、変な感じがして。
勘違いされるのはよろしくないけど、打ち上げはどうしようもないし。
「……瀬戸さんにとっては関係あるんだろうねぇ」
「え?」
「瀬戸さん、和花菜のこと絶対気があるから。その瀬戸さんからしてみたら、あんたが好きなバーテンダーは要注意人物じゃない」